交通事故による後遺障害について

(1) 後遺障害とは

一般に、後遺障害とは、受傷した部位がそれ以上治らない状態でその部位に残存した障害をいいます。

そして、交通事故における後遺障害は、「傷害が治つたとき身体に存する障害」(自動車損害賠償保障法施行令2条1項2号)とされます。※1

ところで、交通事故による後遺障害といっても、それは個々の交通事故の態様や被害者の受傷の内容や程度に応じて千差万別ですから、最終的には、裁判所における裁判手続きで後遺障害の内容や程度は認定されることとなります。

しかし、裁判所における裁判手続きによる認定は時間と労力がかかるので、被害者の迅速な救済に必ずしも結びつくとは限りません。

そこで、自賠責保険制度では、後遺障害の内容や程度を類型化した後遺障害等級表を定め、具体的な事故により発生した後遺障害を、この等級表記載の後遺障害に当てはめる方法などにより認定する手法をとっています。

こうした手法により、後遺障害を負った被害者の迅速な救済を実現しようとしているのです。

なお、この後遺障害等級表は、自動車損害補償法施行令の別表第一及び別表第二として規定されています。

自動車損害賠償保障法施行令の別表第一及び第二(後遺障害等級表)は、こちら。 → 後遺障害等級表

 

※1 「労災補償 障害認定必携」(財団法人労災サポートセンター、平成23年3月14日)67頁では、「負傷又は疾病(「傷病」といいます。)が治ったときに残存する当該傷病と相当因果関係を有し、かつ、将来においても回復が困難と見込まれる精神的又は身体的なき損状態(「障害」といいます。)であって、その存在が医学的に認められ、労働能力の喪失を伴うもの」と表現されています。