解決事例

解決事例

解決事例 - 自転車による死亡事故

解決事例 2018年11月24日

事案の概要

歩道上を歩行中の60代の女性が、通学中の高校生が運転する自転車に衝突され転倒、頭部を強打し、死亡した。

解決

約6000万円で和解し、和解金を現実に回収した。

なお、この事案は、自動車事故ではなく、自転車による事故でした。

自動車事故であれば、対人保険などの任意保険に加入している場合が多いので賠償金を回収することにそれほど難しくはないのですが、自転車事故の場合は、自動車事故ほど保険が充実していないので、当初は、賠償金が回収できるかの見通しが困難でした。

しかし、相手方と粘り強く交渉する中で、自転車通学する場合は自転車の加害保険に加入することが高校側から義務付けられていたこと、および、その高校生が、別の自転車保険に加入していることが判明し、これらの自転車保険から和解金全額を現実に回収することができました。

ちなみに、この被害女性の相続人は、当事務所に相談に来る前に、他の事務所でも相談したそうですが、「自転車事故だと賠償金を回収できない。」などと言われて委任を断られたとのことでした。

 

 

解決事例 - せき柱の変形障害と後遺障害逸失利益

解決事例 2016年7月14日

事案

バイクを運転していた被害者は、信号のある交差点を黄色点滅信号に従い通過しようとしたところ、左方向から赤色点滅信号であるにもかかわらず同交差点に侵入してきた加害車両と衝突。

被害者は、本件交通事故により第1腰椎破裂骨折を負い、自賠責保険において脊柱の変形障害として後遺障害第11級と認定された。

その後、加害者保険会社は、後遺障害逸失利益を約196万円、後遺障害慰謝料を任意保険上限の190万円などとし、既払い金を引いたうえ、約398万円の極めて低額な示談案を提示した。

訴訟提起

訴訟においては、裁判所から、概要、次の内容の和解案が提示されました。

① 後遺障害逸失利益について

67歳までの20年間について、労働能力喪失率を11級の20パーセントとし、現実の収入額を基礎収入として、後遺障害逸失利益の額を2000万円と認定。

② 後遺障害慰謝料について

420万円としました。

③ 結論

裁判所は、一定の過失割合を考慮し、既払い金を控除するなどして、結論として示談交渉の段階において保険会社が提示した6倍の2400万円の和解案を提示したところ、原告・被告双方受諾し、和解により解決した。

 

ポイント

1 後遺障害慰謝料について

交通事故の損害賠償の基準については、自賠責保険の基準、任意保険の基準、裁判所の基準という3つの基準があることは、このホームページでも説明していますが、本件は、示談交渉の段階において、加害者側保険会社が、任意保険の基準で算定した低い額での和解案を提示してきた事案でした。

これに対して、裁判所は、任意保険の基準を排し、裁判所基準により、後遺後遺障害慰謝料について420万円とすることなどを内容とする和解案を提示し、加害者である被告もそれを受け入れて解決しました。

このように、交通事故の損害賠償請求においては、訴訟提起をすれば、裁判所が、裁判所基準に従った適正な和解案を提示してくれることを期待することができます。

2 せき柱の変形障害の後遺障害逸失利益

本件のように第1腰椎破裂骨折を負った場合、後遺障害11級に認定されることが多いです。そして、労働能力喪失率は20パーセント、労働能力喪失期間は67歳までとされるのが通例です。

しかし、保険会社は、本件のような変形障害の場合、直ちには労働能力が喪失しないと考えているためなのか、労働能力の喪失自体を認めなかったり、労働能力喪失期間を極めて短期間しか認めない傾向があります。

本件でも、保険会社は、極めて短期間の労働能力喪失だけを認めたので、低額な後遺障害逸失利益の額の提示となったのです。

そこで、このような場合には、訴訟などの場において、労働能力が喪失していることを具体的に主張立証する必要があると考えます。

 

 

 

解決事例 - 高次脳機能障害 後遺障害3級

解決事例 2016年7月10日

事案

横断歩道を横断中の小学生が、自動車にはねられて、高次脳機能障害となってしまった事案。

自賠責で後遺障害3級と認定され、加害者側保険会社から、約7100万円の示談案を提示された。

解決

示談交渉により、将来介護費、両親固有の慰謝料を含め合計1億2000万円の示談金で解決した。

解決事例 - 交通事故による大動脈解離

解決事例 2016年7月10日

事案の概要

自動車を運転中の被害者が、反対車線からセンターラインを越えてきた加害車両に正面衝突されて、大動脈解離となってしまった事案。

「胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの」として自賠責後遺障害11級10号に認定された。

解決

訴訟において、損害総額約1900万円で和解した。

 

 

解決事例 - むち打ち症と素因減額 

解決事例 2015年12月3日

事案の概要

40代後半の主婦である被害者が運転する被害車両が交差点で停止していたところ、右折してきた加害車両が反対車線を越えて被害車両に衝突し、被害者が頚椎捻挫などを負い、自賠責で14級の後遺障害等級となった事案。被害者に頚椎症などの既往症があった。

訴訟での争点

訴訟では、加害者である被告から、被害者である原告に頚椎症などの既往症があるとして、7割の素因減額がされるべきと主張がされた。

訴訟での解決

訴訟において、裁判所は、原告に素因減額されるべき要素がないという前提に、休業損害として約61万円、通院慰謝料として約97万円、後遺障害逸失利益として約77万円、後遺障害慰謝料として110万円、その他含めて合計約367万円での和解案を提示した。

そして、被害者である原告と加害者である被告は、裁判所が提案した和解案を受諾した。

ポイント

本件のようなむち打ち症の事案において、被害者に頚椎症などの既往症がある場合に、加害者側の保険会社や、被告訴訟代理弁護士は、被害者に発生したむち打ち症などには、被害者が交通事故に遭う前からもともとあった素因(要因)が大きく影響しているとして、大幅な素因減額を主張してくることがよくみられます。つまり、被害者の症状と交通事故との間には因果関係(原因と結果の関係)はあるのだけれども、被害者の現在の症状は、交通事故が原因の部分と、交通事故の前から原告にもともとあった素因(既往症など)が原因の部分とがあって、後者の部分については、損害額から割り引くべきであるという主張です。

しかし、最近の下級審判決の傾向を見ると、被害者に何らかの既往症があったとしても、その既往症が、その被害者の年齢などに鑑みて、通常の変性の範囲内である(病的な変性でない)場合は、素因減額をしない傾向にあるといえるでしょう。

本件でも、被害者である原告に、素因減額されるべきような既往症はなく、裁判所もそれを前提として、上記のような和解案を出してきました。

アドバイス

むち打ち症などの神経症状の後遺障害の事案において、加害者側の保険会社や加害者の代理人弁護士が、被害者のわずかな既往症や過去の通院歴をとらえて、明かに過大かつ不当な素因減額を主張してくることがよく見られます。

このような場合は、訴訟を提起し、原告には素因減額されるべき事情がないことについての主張立証を尽くすなどによって※1、裁判所に被害者には素因減額がされるべき事情がないことを認識させる必要があります。

※1 正確には、むしろ、被告側に素因減額されるべき事情がないことについての実質的な主張立証責任があると考えられます。

 

 

 

1 2